コリンズ
出張のため、家から約70キロ以上離れている所に自動車で約3時間かけていくことになった。そこは正確には店舗ではなかったが、多少の商品を売っていた。ひととおりの用事が終わったので、そこで何か買っていこうかと考えた。ちゃんとした店ではないので、商品は限られる。Tシャツやトートバッグがあったが、少し自分には合いそうもなく、買っても使わないような気がした。できれば使えるものがいいと思っていた。一回りして、はちみつを見つけた。このあたりで養蜂をしているということもそこで初めて知った。そもそもはちみつのことは何も知らないと思う。アカシアと書いてあるが、アカシアとは何のことなのかもわからなかった。値段も高いのか安いのかもわからない。半分お付き合いのようなものなので、一番小さいものを買った。ちゃんとしたはちみつを買うのは、何年ぶりだろう。覚えていないくらい前だ。
はちみつをどのように味わったらいいのだろう。まずはそこから始まった。パンも何もなかった。知人に聞いたところ、その人はコーヒーに入れているそうだ。さっそく試してみた。ドリップしたブラックコーヒーにはちみつを落としてみた。確かにおいしい。しかし、あまりはちみつの味を強く感じない。
別の知人からは、パンにつけることを勧められたので、結局、パンを買い求めた。パンを軽く温め、はちみつをつけた。美味しい。はちみつってこんなに美味しかったのかと思った。昔、自分が食べたはちみつはこんなには美味しくなかったような気がする。違う種類か、まったく違うものだったのだろうか。それとも買ったはちみつが特別に美味しいものだったのだろうか。それくらい違う。
それから、たびたびパンを買い求めては、はちみつを落とし食べていた。気が付くとはちみつがほとんどなくなっていた。もっと大きいサイズのものを買えばよかったと後悔した。
(完)
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