渡辺 碧水
【同タイトル(四)から続く】
「秘蜜×林檎」は何を意味するのか。
蜂蜜商品「秘蜜」を製造販売する「株式会社TAP&SAP」の説明文から抜粋して紹介する。詳細は、同社のホームページのプロジェクト説明に書かれている。
「秘密」になるおいしさ、それが「秘蜜」なのだとか。「『はちみつ』×『○○』=『秘蜜』」(秘蜜その一)という方程式が示され、『○○』には、餌(蜜源)として蜜蜂に与える果実や野菜のジュースの品種名が入るのだそうだ。
バナナのジュースなら「秘蜜×バナナ」、人参のジュースなら「秘蜜×人参」、……と表示されるということらしい。
ということで、「秘蜜×林檎」とは、蜜蜂に果物の林檎ジュースを与えて造らせたもの。
何種類かの商品が既にできていて、「秘蜜」シリーズとして販売されている。
原材料名が「第三のみつ」とされたのは、これらを総称する呼び名であるから。新しい蜂蜜のカテゴリーだという。食品表示法に基づいている。
どうやら、その中の代表的な「秘蜜×林檎」が秩父市の返礼品に加えられた、ということらしい。確かに珍しいが、分量が百二十gと少なく、天然蜂蜜に比べてお得感が今一なのが原因か、人気ランキングの上位には入っていない。
また、商品一覧の説明では、「秘密×林檎は、日本の自然の花の蜜と林檎ジュースの栄養がギュッとつまった新しいはちみつのカテゴリー『第三のみつ』です。ミツバチたちが、花のみつと林檎ジュースを独自にブレンドして作りました。…」とある。(養蜂の西洋蜜蜂には「訪花の一定性」という性質があるとされる。花蜜とジュースとを混ぜて蜂蜜を造るって本当だろうか)
「秘蜜のひみつ」とも表現される「秘蜜」の特徴は三つあって、「その一」が「果物や野菜のジュース」(カエデ樹液は対象外?)。残りの二つは後で紹介する。
この製品は「秩父の森づくりを行う秩父百年の森と秩父農工高等学校の共同研究」から生まれたものだそうだが、こう説明を加える意図は何だろう。
共同研究はいつどのように行われたのか。
【同タイトル(六)へ続く】
(完)
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