はちみつ家 > 蜂蜜エッセイ

ミツバチと共に90年――

信州須坂 鈴木養蜂場

はちみつ家

Suzuki Bee Keeping

サイトマップ RSSフィード
〒382-0082 長野県須坂市大字須坂222-3

 

蜂蜜エッセイ応募作品

「はち」抜きの呼称「第三のみつ」(三)

渡辺 碧水

 

 【同タイトル(二)から続く】
 それは、埼玉県立秩父農工科学高校の齋藤俊男教諭が、独立行政法人工業所有権情報 ・研修館主催の『平成二十五年度知的財産に関する創造力 ・実践力 ・活用力開発事業の実践内容に関する報告書』の「実践事例報告書」の中で述べたものである。
 「教科目『課題研究』の中で、食品化学科七人が『廃棄食料の有効活用』をテーマに、埼玉大学 ・NPO法人秩父百年の森 ・企業(養蜂)と連携した研究を行った。花はちみつ ・甘露はちみつではない『第三のみつ』(廃棄食料などの果汁等を利用し、餌として与え、蜂が食べてつくったみつ)として矢尾百貨店で二〇一三年一月十六日に販売。この特許は、特願二〇一二―〇五一七九六として既に申請済である」(抜粋)という記述。
 記事中の販売時の写真には、センスのある瓶詰め包装の商品とともに、次のような説明のポスターも貼り出されている。
 「第三のみつは自然界のみつに加え、餌として与えた果汁をハチが食べて作ったみつです。成分は、はちみつと同等です。果汁が持つ成分も含まれます。第三のみつはあたらしい養蜂の技術でつくられています。はちみつに果汁を混ぜたものではありません。自然の中で蜜源となる蜂のえさに果汁を補完しながら、人とハチの共同作業でつくった蜜(みつ)
です。Api-mitsu appleは第三のみつの商品名です。…」
 この文の下側にはプロジェクト名や研究会名が書かれている片鱗がうかがえるが、並ぶ手前の瓶の陰になって読み取れない。
 以上から、同高校では、二〇一二年の暮れには「第三のみつ」を正式な呼称に採用していたと判断できる。
 高校生の感性と純真さに感じ入る。「第三のみつ」は「自然の中で蜜源(餌)に果汁を与え、人とハチの共同作業でつくった蜜」と実相を述べている。(前稿で紹介した元玉川大教授松香光夫氏が指摘したとされる内容と酷似。指摘は事実だった?)
 なお、この開発事業への同校の参加は平成二十五年度だけであり、申請した特許が登録されたという情報は確認できていない。
 【同タイトル(四)へ続く】

 

(完)

 

蜂蜜エッセイ一覧 =>

 

蜂蜜エッセイ

応募要項 =>

 

ニホンミツバチの蜂蜜

はちみつ家メニュー

鈴木養蜂場 はちみつ家/通販・販売サイト

Copyright (C) 2011-2024 Suzuki Bee Keeping All Rights Reserved.