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ミツバチと共に90年――

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蜂蜜エッセイ応募作品

菜の花畑に響き渡る翅の音

しろくま

 

 もう十年以上も前だけど、春のお天気のいい日に白木峰高原へ出かけた。菜の花がきれいだと聞いて出かけてみたのだ。思った通りの一面真っ黄色の菜の花畑。黄色一色の圧巻だった。
 でも、それよりもすごかったのが音。ミツバチの翅の音。一匹ではぶーんぶーんとかわいい音だろうけど、これが何百何千となれば話は違ってくる。サラウンド効果みたいに周りから聞こえてくる。これがすごいのだ。
 菜の花の近くに寄って見てみると、案の定、ミツバチがぶーンぶーんと飛んでいる。このハチたちが受粉したり、蜜を集めたりしているんだなあと思う。働き蜂は偉いね。働き者。だって、休んだりしていないから。みんな働いている。
 あれから何度も足を運んでいるけれど、初めて行った時の衝撃が忘れられない。だって、ミツバチは、家の近くでは見かけないから久しぶりに見た。それも大量のミツバチ。それにあの翅の音。鈍くて太い音。
 初めて行った時、私は何の音かわからなくて
 「あれ?これ何の音?」ときいた。
 「これはハチだろ」と主人。
 「えええっ」と私。
 でも、足を進めると、音がどんどん大きく太くなっていくから、菜の花から音がしているのはわかった。それにしても、虫の翅の音があんなに大きいなんてびっくり。
 そして、末っ子がまだ小さかったので、ミツバチに刺されてはいけないと思い、菜の花に近付かないように気をつけた。虫だと思ってミツバチをつかまえそうだから。
 ミツバチの邪魔をしなければ刺されないとは思うが、私自身が何年か前にアシナガバチに刺されてひどく腫れたことがあるものだから、つい怖くなってしまう。ハチだって、自分を守るために刺すだけなんだろうけど、痛いものは痛い。

 

(完)

 

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