皆川まな
台所の下にはいつも蜂蜜を置いておく。私にとって蜂蜜は琥珀色の宝物だ。常温でも変わることなく、そしていつも元気をくれる。そのまま湯にといて飲んでもよいし、サツマイモやリンゴを煮る時に使ってもよい。つかれた時には、まず蜂蜜。そのせいか、我が家は皆健康で、ほとんど医者にもかからない。夫婦二人、いつまでも元気で長生きできそうな気さえする。古来、不老長寿の象徴には鶴や亀、松などが使われているが、これに蜜蜂も加えてもよいのではないか。それくらい蜂蜜の効用は絶大である。
それにまた、他県で働いている息子が東京にやってくるときも蜂蜜は大活躍である。土産には、一人暮らしの彼が食事に困らないように、いつでもそのまま食べることのできる焼き豚を持たせるようにしているのだが、その焼き豚作りでも蜂蜜はかかせないのだから。肉にたっぷりと蜂蜜をしみこませてから醤油と酒に漬け込み、一晩置いてからオーヴンで焼く。どうか元気で励みますようにと願いながら。息子は元気に仕事を続けている。できればお嫁さんや孫も欲しいのだけれども…こればかりは蜂蜜の効用も及ばないので仕方ない。
(完)
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