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束の間の呼称「第三のはちみつ」(十)

渡辺 碧水

 

 【同タイトル(九)から続く】
 二〇一三年三月一日発行の第三号では、関連の動向に触れた記事は何もなかった。
 ホームページの「トピックス」には、次の話題が挙げられていた。
 ① 二〇一一年九月六日開催の「しもつけバイオクラスター第六回フォーラム」で「森林保全とカエデ樹液のハチミツ原料等への有効活用」と題して、第三のはちみつ「和メープルハニー」の研究成果を田島克己副理事長が発表したこと。
 ② 同年十月一日、林業経済シンポジウムで「新たな森林資源」と題して、田島副理事長がカエデ樹液を活用した同ハニーなどについて発表し、試食会が行われたこと。
 このように、二〇一一年の後半には、呼称「第三のはちみつ」の使用は変化している。
 第四号にも当たったが、この号はバックナンバーの中で唯一「非公開」だった。
 さらに情報や資料を求めて、念のため関係団体の記録にも当たってみた。
 二〇一二年五月設立の「秩父地域森林業活性化協議会」や同年六月設立の「秩父樹液生産協同組合」の記録には、何も触れていなかった。
 養蜂業者が関わっていなければ実施できない研究や事業なので、この業界にも範囲を広げ調べてみた。この地域に存在する埼玉県養蜂協会や埼玉県畜産会(広報誌『畜産埼玉』を年二回発行)がこの話に賛同し協力した形跡は見当たらない。
 その立場になってみれば、天然純粋蜂蜜を生産する観点からは、「第三のはちみつ」の生産は常道を外れたものであるので、事業を問題視し活動の停止を求めても、協力には応じなかったと想像される。
 しかし、実際に「第三のはちみつ」と称する蜂蜜が造られていたのであるから、養蜂業者が協力しなければ生産できないはず。実は、この後に特許証の関係者を示すが、個人的に協力した奇特な人は確かにいたのである。
 とはいえ、「『第三のはちみつ』の開発と普及による花と蜜のあふれる地域活性化推進事業」は、秩父市の産学官が共同で推進していたから、情況の変化で「完了」を急ぐしか対応法がなかったのではなかろうか。
 【同タイトル(十一)へ続く】

 

(完)

 

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