はちみつ家 > 蜂蜜エッセイ

ミツバチと共に90年――

信州須坂 鈴木養蜂場

はちみつ家

Suzuki Bee Keeping

サイトマップ RSSフィード
〒382-0082 長野県須坂市大字須坂222-3

 

蜂蜜エッセイ応募作品

束の間の呼称「第三のはちみつ」(七)

渡辺 碧水

 

 【同タイトル(六)から続く】
 二〇一〇年四月に公表された同年度の秩父市の事業計画によると、「埼玉大学やNPO法人、地元高校等と連携しながら、旧大滝村地域のカエデ樹液を蜜源とした特徴ある蜂蜜(仮称:第三のはちみつ)を生産するための新養蜂システムを開発し、様 々な商品の開発、販路開拓を目指す。本事業を進めることにより、蜂蜜の製品化に必要な蜜源生産による関連産業の活性化、森林保全につなげる」とあった。
 二〇一〇年四月~二〇一三年三月の三年間、一千四百万円の予算で行うとされた。
 この交付金事業は、希望どおり最初の年に選定され、三年計画の初年度に満額一千万円が交付された。総務省の説明によると、この事業は、過疎市町村等が行う先進的で創造性の高いソフト事業を幅広く支援するための交付金で、事業分野は産業振興(特産品の開発 ・販売促進PR事業など、スモールビジネス振興)なのだそうだ。
 このことについては、同年七月二日の埼玉新聞などで報道され、八月二十六日の秩父市長の定例記者会見でも、「第三のはちみつ」の調査研究事業を定例市議会の議案として上程される説明がなされた。これに関連して、秩父市と埼玉大学との間で、『第三のはちみつ』プロジェクトの実施などの包括的連携協定の締結も同年十月五日になされた。
 そして、順調に事が運んだと思われる記録も残っている。二〇一一年二月二十八日に書かれた江田はるお氏(秩父市議会議員)のブログである。
 それによると前日の二十七日「『第三のはちみつ』…推進事業」のシンポジウムが開催され、埼玉大学、秩父農工科学高校などによる研究発表や蜂蜜の試食会もあった。
 研究発表は「森林の再生と山村地域の活性化も踏まえて大変将来性のある」内容だったそうだ。試食した第三のはちみつ「秩父のカエデから採れた樹液をミツバチに食べさせてできたミツ」は、花の蜂蜜とは違い、さっぱりしてまろやかな味だったと言う。盛会だった写真を添えて、「新たな秩父の資源として、大切に育てたい」と結んでいる。
 【同タイトル(八)へ続く】

 

(完)

 

蜂蜜エッセイ一覧 =>

 

蜂蜜エッセイ

応募要項 =>

 

ニホンミツバチの蜂蜜

はちみつ家メニュー

鈴木養蜂場 はちみつ家/通販・販売サイト

Copyright (C) 2011-2024 Suzuki Bee Keeping All Rights Reserved.