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蜂蜜エッセイ応募作品

蜂蜜の性状を変える(十二)

渡辺 碧水

 

【蜂蜜の性状を変える(十一)から続く】
 今回のシリーズでは、主に蜂蜜特有の液状(形状や粘性度)の弱点を変えることによって、使い勝手のよいものにする技術の開発を中心に選び、各例の概略を紹介した。
 最後に、特有な液色の変化を抑える技術例を一つ採り上げて、終了としたい。
 十、蜂蜜の変色化を抑制する技術
 蜂蜜は、蜜蜂が巣に集めた甘味物であり、ブドウ糖、果糖、蔗糖及び少量の麦芽糖を主成分とし、オリゴ糖、ビタミン、ミネラル等の特殊な栄養成分を含有する甘味料として広く用いられている。
 蜂蜜は、長期保存や加熱によって褐色に変化することが知られている。この褐変化は、ヒドロキシメチルフルフラール(HMF)含有量とともに、蜂蜜の新鮮度を評価する指標の観点では有用である。しかし、蜂蜜を食品素材の一つとして使用し加工食品を調製する場合、その加工食品の色調や色彩に蜂蜜の褐色化が影響し、食品全体の見た目が悪くなる。
 そこで、甘味料等として使用される蜂蜜の味や芳香に悪影響を与えないで、褐変現象を抑制する方法の開発が求められる。
 検討を重ねた結果、蜂蜜にパラチノースまたは還元パラチノース(両者を総称して「パラチノース類」という)を配合し、蜂蜜とパラチノース類との混合組成物とすることで、褐変化を抑制できることがわかった。
 特に、パラチノースは蜂蜜に本来含まれている糖質であるため、加えてもパラチノース類が蜂蜜の甘味や芳香に悪影響を及ぼさずに、蜂蜜と同様に甘味料食品として、広く用いてもよいことを確認した。
 配合の具体例は各種示されているが、ここでは省略する。
 使用蜂蜜の種類は、特に制限されず、どの蜂蜜も使用でき、二種以上の蜂蜜を混合して用いることもできる。
 各種の生理学的機能を備え、機能性食品または機能性の食品添加物としても有効に使用ができる。
(技術:ハチミツの褐変抑制方法。出願人:株式会社山田養蜂場本社。公開日:二〇一〇年十一月十一日。公開番号:二〇一〇-二五二六九八号)

 

(完)

 

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