渡辺 碧水
蜂蜜酒の話題を追っていると、甘口酒愛飲家の私は、その奥深さを知るほどに魅せられて、飲んでみたい気持ちに駆られる。
以前にも取り上げた「日本ミード協会」のホームページは、「ミード(蜂蜜酒)は、日本ではお酒にかなり詳しい方以外ほとんど知られていません。西洋ではたびたび神話や歴史物語、詩にも登場してくる伝統的で神秘的なお酒です。洋酒輸入会社等が一部取り扱っているのみで、大きな銘酒店でもほとんど取り扱われていません」とある。
なるほど、そんな事情があったのか。
蜂蜜酒の味は「アルコール度数はワイン並みで、すっきりした風味のドライタイプから濃厚な甘口、そしてシャンペンのようなスパークリングまでバラエティーに富んだテイスト(味わい)が楽しめます」とのこと。
そして、「当協会は、蜂蜜からつくられたこの魅力的なお酒を全国の皆様に是非ご賞味頂き、新しい感動と出会える機会をご提供したく思っています」と意気込む。
関係業界の努力で進む普及の情報も聞こえ、身近なものになりつつあるようだ。
二〇一九年三月一日の「日経MJ」の記事も「…ハチミツの健康的なイメージと飲みやすさが受け、ファンが増加。ヒットを見込んで販売を強化するメーカーや食品卸も出てきた」と報道している。
そこで、国内の蜂蜜酒を製造販売の醸造所を探してみると予想外の結果だった。
国産蜂蜜を使用した製品を製造している所をざっと探しただけでも、二〇二〇年十月末現在で十一か所あった。醸造所略名を順不同で挙げてみる(括弧内は本社所在県)。
菅野養蜂場(北海道)、奥の松酒造、峰の雪酒造場(福島県)、外池酒造店、天鷹酒造(栃木県)、坂井養蜂場(群馬県)、堀養蜂園(岐阜県)、養命酒製造(長野県)、金市商店(京都府)、菊水酒造(高知県)、藤居酒造(大分県)
外国産蜂蜜を使用する所や調べに漏れた所を含めると、実際は結構多いだろう。
認知度の低さは「高値の花」が主因?
飛躍の結びとなるが、日本ミード協会に提案を一つ。「ミードの日」に結婚するカップルに蜂蜜酒を贈る行事の展開を。一石何鳥の効果ありと思うが、いかがであろうか。
(完)
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