那須祐子
我が家の食卓に蜂蜜は欠かせない。朝食のヨーグルトに入れたり、パンに塗ったり、料理の隠し味に使ったりと、重宝している。それにしても不思議な食品だと思う。何しろ蜂、昆虫が集めているものを私たちが分けてもらっているのだから。
キッチンに小さなコバエがブーンと飛んでくるとイライラさせられる。食品の上に止まろうものなら、不衛生で絶対仕留めてやるという気持ちになる。虫が苦手な私にとって、生活と虫との関わりはそんなものだが、蜂に対してはそうした感情は一切なく、むしろ敬意すら感じている。
蜂さんたちが(敬意を込めて)蜜を集めに外を飛ぶ時、当然汚いものにも触れたりするわけだが、巣に戻った時にプロポリスが殺菌の役割をし、巣の中でバイ菌が増殖することはない、というのを以前、自然番組で観たことがあった。徹底した衛生管理がされていることに驚くばかりだ。
人類は昔から蜂蜜を食し、その恩恵を受けてきた。聖書の中にも、イスラエルのヨナタンという王子が、戦場で疲れきっていた時に蜂蜜を少し食べたあと、元気になったという記述がある。賢王ソロモンは、蜂蜜は良いものなので食べるように勧めている。人類史の初期から愛され身体に良いとされた食品が、時を超え今なお人 々に愛され続けているのも興味深い。
科学の進歩とともに、蜂蜜だけでなく、ローヤルゼリー、プロポリスなどの構造、効能が解析されてきた。その素晴らしさを知れば知るほど、これは神様からの贈り物だと感じ感謝している。
(完)
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