渡辺 碧水
新聞を読んでいて、ふと眼が留まった。
スポーツ欄で「…人は物事を途中まで進めると、最後まで終わらせたくなる欲求が促進されるものだ。偉大な記録を目標に、引き続き…」と、プロの選手が記録を積み重ねる努力について語られていた。
すべて人の吉凶禍福は天がそうさせるという「運否天賦(うんぷてんぷ)」についてもふれられていた。運命は天が定めるにしても、これまでの努力を生かして前に進むのは、やはり自分だ。
経済欄の小記事には「ナッツと蜂蜜のあめ」があり、ナッツの蜂蜜漬けのような味わいのキャンデーが発売されたという。アーモンド、クルミなどの四種類のナッツと癖のないアカシア蜂蜜とが使われているそうだ。
新聞のニュースになるのだから、新しい旨さを開発した新商品なのであろう。
無関係のようだが、みんなは、置かれた場所で自分らしい花を咲かせようと懸命に努力している様子がうかがえる。
夜には、注文した蜂蜜が届いた。大変うれしい心を込めた便りも同封されていた。
「…先日の出来事です。他のご投稿者様からTELがあり、渡辺碧水様のことを感心しておられました。投稿数もさながら、内容に関してじっくり読ませられている、と申しておられました。渡辺碧水様のファンがおりますね。…」と。
プレゼントに「マヌカハニーキャンディー」も添えられていた。
「今後ともエッセイのご投稿をお待ちしております」の言葉に励まされ、深い感謝の念を抱きながらパソコンに向かう。
当蜂蜜エッセイ第五回の応募も、既に掲載数が百編直前の投稿となる。拙稿ばかりで恥ずかしいが、第一回からの累計の掲載数は二百四十編を超えた。
プロ選手の記録や仕事上の創意工夫の積み重ねとは、もちろん比較にならない。
それでも、蜂蜜のようなまろやかな投稿欄が気に入り、次の掲載目標値は「三八〇」だと、リセットする機会を得た。
かなり無理な語呂合わせだが、達成できたら「蜜蜂翁」になると、自己奮起を促す「蜂爺」の心境になった。
(完)
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