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蜂蜜エッセイ応募作品

ユダヤ人の蜂蜜

ひよこ

 

 塾で小学生(中学受験対象)に国語を教えている。あるとき、板書をしてふり返ると男子生徒がパクッと飴を口に入れた瞬間を偶然に見かけてしまった。授業中にするまじき行為ではない、けしからん! と、すぐに怒ろうとしてなぜか思い止まった。
 と言うのは、最近ユダヤ人の興味深いエピソードを読んだばかりだからである。

 

 ユダヤ人は赤ちゃんの頃から、祖父母や両親が子供を膝に抱えて聖書の読み聞かせをするという。そして聖書を閉じると、その赤子に甘い蜂蜜をなめさすのだ。これは頭脳への刷り込みと言われ、成長しても知らない知識を甘くて美しいものとして脳内に刻み込まれる。また同時に大人の膝の温もりも思い出して、学習に抵抗がなくなるそうだ。

 

 見つかった男子生徒は、すっかり叱られると思って下を向いた。分別のない注意を受けるべき態度であり、己が悪いのは十分に承知している様子が伝わってきた。結局、私は叱らなかった。
その後、彼はみんなの前で叱責することのない私に恩を感じたのか、親近感を持ってくれたのかは分からない。だが順調に成績を伸ばして憧れの第一志望校に見事に合格した。
あのとき、ユダヤ人の蜂蜜の話を耳にしていなければ心の余裕(ゆとり)はなかったかもしれない。

 

(完)

 

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