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ミツバチと共に90年――

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元気の素

なんどす

 

 公共交通機関の発達していない東アフリカ ・タンザニアでは、職場の同僚の多くは徒歩で通勤してくる。中には1時間以上もかけて来るのがいて、その一人がサヌアリだった。
 「少し休んでから、仕事にとりかかったらいいのに」
 着くなりすぐに仕事を始めるので、労りの言葉をかけた。
 「ばっちり栄養補給しているので、心配ご無用です」
 なんとも頼もしい。
 「タンザニアでは、朝は紅茶一杯と聞くけど、しっかり食べてくるのかい?」
 「私も紅茶だけです」
 じゃ、他の人はどうして元気がないのだろうと思ってしまった。
 「紅茶になにか秘密があるのかい?」
 「そうです。ハチミツたっぷりの紅茶を飲んで、出てくるのです」
 訊くと、サヌアリの実家は養蜂場をやっていた。それでハチミツがふんだんに手に入る。
 ある日、サヌアリに招かれてその養蜂場を訪れた。日本の養蜂場を頭に描いていたものだから、目に入った光景には驚いた。丸太の養蜂箱があちこちの木にぶら下がっている。木に登るか、梯子でも使わなければ届かない。
 「アサリ ・ヤ ・ニュキは、一般の人にはまだ手が出なくてね」
 お父さんが、ポツリと一言。
 「サヌアリ、アサリ ・ヤ ・ニュキってなに?」
 「スワヒリ語で、ハチミツのことなんだ」
 お陰で、新しいスワヒリ語に出会えた。日本で時 々舐めていたハチミツに、タンザニアではご無沙汰していた。次回の買い出しでは、「アサリ ・ヤ ・ニュキ」を早速使ってみようと思った。
 風習 ・習慣 ・文化は違っても、ハチミツはどこでも貴重品なのだと認識した次第。

 

(完)

 

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