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ミツバチと共に90年――

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蜂蜜エッセイ応募作品

私の蜂蜜

りんごちゃん

 

 我家の台所にはいつも蜂蜜があった。母は隣人を通じて蜂蜜を養蜂場から買っていた。蜂蜜は瓶の色のためか少し青みがかって見えた。瓶の口にはいかにも取り立てというように少し泡立っていた。 
 蜂蜜の花は何だったのだろう。北海道だから蕎麦やクローバー、色々混ざっていたのかもしれない。サラサラとして独特の味がした。中学生の頃、ふわふわの食パンに付けて食べるのが好きだった。学校帰えりのペコペコのお腹には最高のおやつだった。
 冬になると蜂蜜は固まって白くなる。それを湯潜にして溶かして食べた。
 母は毎年蜂蜜を買った。子供らは新しい蜂蜜が来ると、新しい方を食べたがった。すると母は「古い方から先に食べなさい」と言った。けれどもやっぱり新しい蜂蜜は美味しかった。
 大人になって家を離れても、実家には養蜂場から買った蜂蜜があった。中々昔のような蜂蜜が見つからないと言うと、母は蜂蜜を東京へ送ってくれた。送ってもらった蜂蜜はやっぱり美味しかった。だがその養蜂場も廃業になった。 
 今私はヨーグルトに蜂蜜を入れて食べるのが気に入っている。蜂蜜は我家の常備食であり常備薬でもある。腸の通じが悪いときは夜寝る前に蜂蜜を湯に溶かして飲む。すると翌日はすっきり快腸。喉が痛くなれば蜂蜜をなめる。
 実は、子供の頃食べた味が蜂蜜の味と私は長い間思っていた。大人になって蜂蜜にはいろいろな味があることを知った。けれども私は子供の頃食べた蜂蜜が一番好きだ。どんな高級な蜂蜜や希少蜂蜜よりもやっぱり子供の頃に食べた蜂蜜が良かった。
 五十年も前のあの味を探して様々な蜂蜜にチャレンジする日々である。

 

(完)

 

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