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蜂蜜エッセイ応募作品

母のサンドパン

小幡 千里

 

 お腹がすいた時、ふと思い出す味がある。
 大学受験のシーズンになると、サクラサク、と謳われるチョコレートや、語呂をかけたカツなど、全国の受験生を応援する食べ物が目に付くようになる。しかし、私の場合、この時期にたくさん食べていたのは、母のお手製のサンドパンだった。食パンの耳を落として、マーガリンの上にハチミツを伸ばしてサンドした、簡単なものだ。ふわふわのパンと、ハチミツの素朴な甘み、マーガリンのまろやかさが絶妙に合うので、ほおばるたびに幸せな気持ちになる。試験の休み時間にこのパンを食べると、不思議と次の科目も集中できるのだった。母は毎日早起きしてこのパンを用意して、私をガンバレと送り出した。私が朝ご飯を食べている横で、つやつやしたハチミツをパンに塗る母の姿を思い出す。
 その春、私は志望校に合格した。私にとって、ハチミツは、自分の頑張りと母を思い出させる。あのサンドパンが無性に食べたいから、買い物に出かけよう。

 

(完)

 

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