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蜂蜜エッセイ応募作品

冬の夜はホットレモネード

佐藤 茂男

 

 冬の夜の熱いホットレモネードは、格別である。檸檬の香りが、そこはかとなく漂う中、蜂蜜の濃厚な甘さに檸檬の酸味が混じり合い至福のひとときとなる。
 思えば、私が初めて蜂蜜を味わったのは、五十年以上前の小学生の時である。それまで私は、蜂蜜というものを味わったことがなかった。
 友人がご馳走してくれるというので、家に行くと、家族には内緒のようで、蜂蜜の入った瓶を大事そうに持ってきた。その蜂蜜は白濁していたが、お湯を注いで飲むととても甘いと友人は言った。言われるままに飲んだが、期待が大きすぎたせいか、それほど美味しいものとは思わなかった。思えば、あれはホットレモネードとしての飲み方であったのだろうが、檸檬がなかったのである。
 定年後、庭で養蜂を始めた。果たして素人がどの程度できるか分からなかったが、三年目になって、ようやく目鼻がついてきた。本格的に養蜂をやられている方から見れば、ここでのそれは、児戯に等しいものだろう。だが、家族で楽しめ、友人知人に配れるだけの量は、採取出来るようになった。その分、刺される回数も増えてきたが。 
 今、私はログハウスの中で、暖炉の火を見つめながら自分で採った蜂蜜を入れたホットレモネードを味わっている。外は寒波の襲来で降雪が続いている。貴重な蜂蜜を提供してくれた巣箱は、春になるまで物置の中だ。
 冬は、レンゲの蜂蜜もいいが、アカシアのものが最高だ。昔、友人の家で味わった蜂蜜が白濁していたのは、含まれている糖分のせいで、別に質が悪かったせいではなかったのだと今になって思う。
 しかし、ホットレモネードを味わっていると、どうしてもウヰスキーを入れたくなるのはなぜだろうか。別に風邪を引いたわけではないが、ホットトディの味は格別である。外はかなり冷え込んできた。

 

(完)

 

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