ミツバチと共に90年――

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中国アカシア蜂蜜視察紀行(7)《艾斯汀酒店』》

《艾斯汀酒店』》

ベロベロになって気付いたら部屋のベッドに横たわっていた。

どこをどう歩いて部屋に入ったのかよく覚えていない。

そういえばケンちゃん社長と、

「せっかく中国に来たのだから、大衆が食べる本場のラーメンが食べたいね」

と、『人人居』を出てからホテル近くの麺屋に行ったことは覚えている。
ところがそこで食べたラーメンも、日本でいうラーメンとは大違いで、米粉で作ったような腑抜けた麺を、黒酢で味付けたスープに漬けただけの、とても奇妙な味がしたことだけは思い出せた―――。

ふと、

「いかん!寝てなどいられん!ブログを書かなければ!」

使命感に呼び起されて、はちぶんは荷物の中からPCを取り出した。
出発前、ノッポさんとの打ち合わせの際、ネット環境があるホテルに泊まれるよう要望を出しておいたのだ。
「ここでブログを書かなければノッポさんにも申し訳ない……」
ところがネットに接続しようと試みるも、ルーター等の機材はそろっているようだが一向につながらない。
無線がダメなら有線でと、あれこれ試してみたが結局ダメだった。

「もういいや……、寝よっと」

とベッドに横になったとき、部屋の電話が鳴った。

「ノッポですが、インターネットはつながりましたか?」
「それがつながらないんです」

するとノッポさんはすぐに部屋に駆けつけてくれ、
「実は私の部屋もつながりにくいのです」
と、少しPCや配線をいじっていたが、結局フロントに電話をしてくれた。

部屋に姿を現したのは、どう見てもIT関連が得意そうには見えない、どちらかといえばホテルのボイラーとか配電盤を管理しているような作業着姿の5、60代のおじさんだった。
配線を見るためテレビや机を無造作にずらし、ノッポさんとの訳の分からない会話をしながら、はちぶんは酔いで頭をクラクラさせてその光景を見つめていた。

ついにボイラーおじさんは根をあげて部屋を出て行った。

「誰かを呼びに行ってくれたのですか?」
と聞けば、
「いいえ、あの人はもう戻って来ないでしょう」
とノッポさんは答えた。

(部屋を荒らしに来ただけかいっ!)

ノッポさんは申し訳なさそうに再びフロントに電話をかけると、今度はフロントの女性従業員らしき人がやってきて、部屋に据え付けのPCを操作しはじめた。
今度はさっきのおじさんよりマシなようだ。

しかし依然ネットはつながらず、しばらくいじってようやくつながりはしたが、切断されたり接続されたりと、動きはまったく安定しない。
再びつながったところで女性従業員は出て行ってしまったが、
「ホテルのPCで更新するしかありませんね」
とノッポさんが言った。
「ネットにつながれば問題ありませんよ」
と、PCの置かれた机の椅子に座り、画面をのぞけば、

(中国語やないか~い!)

「URLを直接打ち込んでください」
と、やっと見慣れたアメブロの画面にたどりついた。

ノッポさんは使命を果たしたとばかりに部屋を出て行った。

ところがブログの書き込み画面を表示させようとしたところが再び切れて、付き合いきれないはちぶんは、そのままシャワーを浴びて眠りについた。

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