ハエや蝶、あるいはミツバチなどの昆虫は、無重力状態でも空を飛べるのか?
アメリカ航空宇宙局(NASA)で無重力実験を行ったところ、ハエや蝶はうまく飛べなかったそうです。
さて、様々な食糧問題を抱える地球ですが、将来人類が火星で生活するという奇想天外な考えもあり、野菜を火星で生産する「宇宙農業」というものまで想定されているのだそうです。
そこでは農作物の授粉勾配役としてミツバチにも期待がかかっているのですが、果たして重力が地球の3分の1という火星でミツバチは飛ぶことができるのでしょうか?
そんな実験が数年前に行われました。
実験を行ったのは宇宙航空研究開発機構(JAXA)と玉川大学。
航空機を使い、トマトの授粉に使われているクロマルハナバチという蜂の仲間約30匹を箱に入れ、宇宙を模擬した重力環境で飛べるか?という実験を太平洋上空で行ったそうです。(笑)
航空機を急上昇、あるいは急下降させると数十秒間の重力の小さい環境をつくりますが、その際ハチの動きを観察したところ、無重力状態では壁にぶつかることが多くてうまく飛べなかったそうですが、火星と同じ低重力状態では、体を制御しながらも飛ぶことができたというのです。
これは、低重力を経験したハチが、実験を繰り返すうちに飛び方を学習したということらしく、花粉集めの際に見られるホバリングという空中で静止する飛び方に似た動きも観察されたといいます。
結論としてハチは、重力が地球の約3分の1しかない火星でも、ちゃんと飛べる可能性が大きいことが分かりました。
実験の蜂はミツバチではありませんが、その可能性は極めて高いといえるでしょう。
でも、火星で生活するなんて、そんな夢のようなことが本当に実現するのでしょうかネェ?(笑)