漆(うるし)といえば漆器や家具の塗料として、あるいは木材等の接着剤として使用される天然樹脂ですが、この漆の力を最初に発見したのは人間ではなく蜂だったといわれています。
実は漆が硬く固まる力を、蜂は巣作りに利用しているのです。
どのように利用しているかというと、巣の付け根の部分。
なるほどスズメバチなどのあの大きな巣が、家の軒下や木などにくっついて落ちないのはとても不思議です。
巣をよく見てみると、巣の付け根に黒い固まりがあります。
実はそれが漆なのです!
今は昔、それを不思議に思った人間が、巣作りをする蜂を追いかけてみますと、蜂は漆の木にたどりつき、その樹液をとっているのをみつけました。
そして巣に帰り、巣と木の接地面にとってきた樹液をつけている蜂を発見したといいます。
以来、狩猟に使う矢じりの接着剤として使い始めたのが人間と漆との最初の出会いとなりました。
とはいっても石器時代の話です。
矢じりは石器で、それを矢の柄に固定するには、細い竹などを割って石器を挟み、その部分を藤蔓などの細いひもでしばって、その上から漆を塗って固めていました。
やがて時を経、その光沢の美しさを知って器や家具などの塗料としても使うようになったとか……。
一説ではありますが、蜂は人間と漆の愛のキューピッドだったんですネ!(笑)
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