ナポレオン・ボナパルトといえば言わずと知れたフランスの英雄ですネ!
彼の紋章はナポレオンの「N」をかたどったものと「鷲」が有名ですが、たまに目にする「ローブを着た戴冠式のナポレオン」の絵をよく見ると、ローブの中に無数のミツバチがっ!
そうなんです、ナポレオンのもうひとつの紋章にミツバチが使われているのです。
実は戦いなどで臣下が功績をあげると、彼はミツバチの加紋章を与えていたといいますし(あまり評判は良くなったようですが(笑))、また、彼の所持品にはミツバチをあしらった物も数多くあります。
明らかにナポレオンはミツバチを重要視していたことが分ります。
ちなみに「蜂」のことをフランス語で「ラベイユ」というそうです。
なぜ紋章にミツバチなの?……と、きっと誰もが思うでしょう。
ミツバチは繁栄や豊穣の象徴だからと言う人もいますし、女王バチを中心としたミツバチの組織生態に国家構成の理想を見ていたからと言う人もいます。
あるいは、努力とか勤勉とか秩序というものを象徴するミツバチは、当時の聖職者や知識人の間でも好んで使われていたからと言う人もあり、なるほど3、4時間しか睡眠をとらなかったと言われるナポレオンのイメージにもピッタリあいますネ!
でも、もっと深い政治的意味合いがあったとする研究者もいます。
古代エジプト王権の文様が百合の花で、その強大な王権の中にミツバチをエンブレム(象徴的文様)とした勢力が確かにあったというのです。
ナポレオンはエジプト遠征の時、多くの考古学者や芸術家を連れて行っていますから、きっとその事実を知って何かひらいめいたのでしょうか?
というのは、百合というのはフランス革命以前の絶対王政の時代、代々のフランス王家の紋章だったからです。
そこでナポレオンはミツバチを使うことで、反フランス王政の意志と同時に、当時のヨーロッパ諸国に対し牽制していたというのです。
う~ん、なるほど!とも思いますが、本当のナポレオンの心は今となっては分かりませんネ。
もしかしたら無類のハチミツ好きだったのかもしれませんヨ~!(笑)