先週、ミツバチと神様の関係に少し振れましたので、今日はイソップ童話にあるもうひとつのミツバチのお話を紹介したいと思います。
「わたしらはこんなに一生懸命ハチミツを集めているのに、人間ときたら泥棒のようにみんな持っていってしまうワ!」
ミツバチは、人間に蜂蜜を取られてしまうことが悔しくてたまりません。
そこでゼウスの神様にお願いに行きました。
「どうか蜂蜜に手を出す人間を、針で刺し殺してしまえるようにして下さい!」
と―――。
ゼウスはミツバチの願いを叶えてあげることにしました。
しかしそれではあまりに人間の方が可哀想だと思ったので、
「でも刺すのは一度きり。そして刺したときにはお前たちの命もありませんよ」
と決めてしまいました。
ミツバチが人を刺すと死んでしまうのは、そんなことがあってからのことです……。
これは、仇を承知で、相手をひどい目に合わせようと考える、執念深い人にあてたお話ですネ。