ミツバチと共に90年――

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金子みすゞが見たミツバチ

今日は「みんなちがってみんないい」で有名な金子みすゞが見たミツバチを紹介したいと思います。

彼女は明治36年、山口県長門市仙崎で生まれ、若干26という若さで自らの命を絶った女流詩人です。
ガラス細工みたいに繊細で美しい感性でみつめた、自然や小さな生き物たちへの愛情は、幻の童謡詩人とも言われ、いななお多くの人たちに感動を与えてくれますネ!

「蜂と神さま」

蜂はお花のなかに、
お花はお庭のなかに、

お庭は土塀(どべい)のなかに、
土塀は町のなかに、

町は日本のなかに、
日本は世界のなかに、
世界は神さまのなかに。

さうして、さうして、神さまは、
小ちやな蜂のなかに。

あの小さなミツバチの中に神様を見るなんて……。
でも、ちょっとわかる気がします。
―――もうひとつみつけました。

「露」

誰にもいわずにおきましょう。

朝のお庭のすみっこで、
花がほろりと泣いたこと。

もしも噂がひろがって、
蜂のお耳へはいったら、

わるいことでもしたように、
蜜をかえしに行くでしょう。

みすゞにとってミツバチは神秘的で、とても優しい生き物なんですネ!

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