ハチが空を飛ぶことって当たり前のように感じますが、実は物理学的には長い間大きな〝謎〟とされてきたことをご存じですか?
ミツバチが飛ぶ際の羽の動きは、早過ぎて人間には計算できませんでした。
「航空力学的には、飛べるはずがないのに飛べている」
と、ついには、
「彼らは飛べると信じているから飛べるのだ」
という非科学的な説までが、学者の間で大真面目に論じられていたほどなのだそうです。
それゆえ特にクマバチは「不可能を可能にする」ものの象徴として、シンボルマークに用いられることもよくあったそうです。
ところが超スローモーション撮影ができるようになって近年、毎秒約200回という超高速で羽をはばたかせるミツバチの飛ぶメカニズムが、「流体力学」という分野で説明がつくことが解明されてきました。
「流体力学」とは聞きなれない言葉ですが、簡単に言うと、空気の粘度というものを計算に入れることなのだそうです。
小さな虫にとっては空気の粘度というのは、人間でいえば水中にいるようなもので、はばたきによって空気の渦を作り出し、それを利用して飛んだり、上昇下降をしているというのです。
なかなか深いものがありますが、書きながら「天空の城ラピュタ」に出てくるフラップターという乗り物を思い出してしまいました。(笑)