今日は蜜蜂の紋章のお話です。
日本では家紋で蜂が使われることはほとんどありませんが、ヨーロッパでは比較的簡単にみつけることができました。
その代表的なのがイタリアのローマにあります。
ローマの街を歩けば、蜜蜂の紋をいたるところで目にできるそうですが、筆者はまだ行ったことはありません。(笑)
16世紀頃に大きな影響力を持っていたバルベリーニ家は、3匹の蜜蜂をかたどった図柄を家の紋章にしました。
上の絵はミツバチでしょうか?まあ蜂には違いありませんからそういうことにしておきましょう。(笑)
1623年、バルベリーニ家の出でローマ教皇になったウルバヌス8世は、ガリレオの天動説を撤回させたことで歴史に名を残すことになった人物です。
そして彼こそバルベリーニ家の紋章である蜜蜂を、ローマのいたるところに刻み込んだ張本人なのです!
その担い手となったのがバロック美術の巨匠ジャン・ロレンツォ・ベルニーニでした。
ベルニーニといえば、
「ベルニーニはローマのために生まれ、ローマはベルニーニのためにつくられた」
と言わるほどローマとは関係の深い大芸術家です。
その作品を挙げれば、建築としてはバチカンの「サン・ピエトロ広場」や、ローマの「バルベリーニ宮」もそうで、彫刻では「ダビデ像(ミケランジェロのとは違います)」や、ローマの街にある「舟の噴水」とか「蜂の噴水」も彼の作品なのだそうです。
そんなすごい芸術家を使って蜂を広めてしまうなんて、ウルバヌス8世は超セレブだったんですネ!