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蜂蜜エッセイ応募作品

宝石のようにみえたはちみつ

皆川まな

 

 その昔、はちみつはすごく貴重だった。瓶からそっと掬い、皿にのせてみると、琥珀のようで、まるで宝石を見るようにじっと見ていた記憶がある。子供には強すぎるから…というわけのわからない理屈で賞味はできなかったが、年頃の姉がそっとはちみつを水で薄め、顔にときおり塗っていたのを覚えている。姉ははちみつは不老長寿の素で健康によいだけでなく、肌の美容にも効果があると信じていた。たぶん実際にそうした効果もあるのだろう。
 大人になり、はちみつも自分で買うことができるようになったが、それでもはちみつをみると、子供の頃の琥珀の一滴にみとれていた頃を思い出す。そして、やはりなにかはちみつには神秘的な効用があるように思ってしまう。なにしろ常温で長期間保存できることからして不思議だ。こんな食品はそうそうない。味も、ただ甘いというだけでなく、なにか元気の出る味で、気分が落ち込んだ時や、疲れた時にははちみつを水や湯でといて飲むと効果抜群だ。自家製焼き豚を作る時も、塊肉にはちみつをよくもみこんでから作るとまず失敗しないし、他の料理にもはちみつを使うと非常に家族からの評判が良いし、健康増進にもなる気がする。
 それにしても、あの宝石のようにみえたはちみつを生活の中で普通に使っているなんて、なんて贅沢でなんて幸せなのだろうか。還暦をとうに過ぎ、もうすぐ古稀にもなるのだが、元気でいられるのも、もしかしたらはちみつの効用なのかもしれない。世界は美しく、まだまだ見たいものや行ってみたいところはある。それに読みたい本や見たい映画も…。琥珀のような、そして光があたると黄金のようにも見えるはちみつに元気を貰い、これからも、毎日毎日を元気に前向きに生きていきたいな。

 

(完)

 

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