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蜂蜜エッセイ応募作品

はちみつとギリシャ

山口眞貴子

 

ギリシャへ嫁いで、 26年が過ぎた。 オリーブオイルをふんだんに使う地中海フードにも、 大らかだけれどいい加減、 お節介で陽気なギリシャの人々との暮らしにも慣れ、 夏は心洗われる紺碧のエーゲ海で存分に泳ぎ、 ライキ(週一度の青空マルシェ)に並ぶ季節の新鮮なフルーツや野菜をたっぷりと頂いて、 東京生まれで 東京育ちの私はすっかり健康になった。
世にいうスローフードを 日 々実践するギリシャの人々が、 オリーブオイルに次いで健康を支える食品として、信じて止まないのがハチミツだ。 乾燥した気候のギリシャで収穫されるハチミツは、濃厚で甘みに奥行きがあり、 ギリシャの伝統菓子にふんだんに使われたり、 ギリシャの山々で摘まれるハーブの”マウンテンティー”にたっぷり入れて味わうと、 それが何とも、身体の芯から健康になる気がするから、 これまた不思議でなのある。
日 本でまだ馴染みの薄いプロポリスも、ライキで生産者から 気軽に購入することが出来、 これがまた余韻の残る独特な甘みがあり、美味なのである。
ギリシャで作られるハチミツは、 そのほとんどが人 口 の手の加えられていない 、自 然の草花や木々から蜜蜂が集めた純粋な製法で作られている。
そしてそれは食用としてだけでなく、 自 然コスメや薬と利用範囲は実に広く、 火傷の軟膏としても有名で、 日 々ギリシャの生活に深く浸透している。
そして印象的なのが、ハチミツを生産してくれる蜜蜂らにギリシャの人々は深いリスペクトを持ち、 日 々の暮らしの中でも、蜜蜂をむやみに叩いたり、大声を上げて怖がったりせずに愛し慈しむ素振りを見ると、 私はこよなく心が癒やされるのです。 
ハチミツを通して 自 然の偉大さを身体で感じながら 自 然と共存していくギリシャの人々の姿はささやかながらも、ともすればおこがましくなりがちな現代の我々人間が、今こそ再認識しなければならない、 とても大切な行為ではないかと思うのです。

 

(完)

 

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