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蜂蜜エッセイ応募作品

はちみつは薬

からなし 奈々

 

子供の頃、私にとってはちみつは薬だった。正確には薬と一緒に飲むものだった。子供にとって粉薬は苦くて飲みづらいもの。ただでさえ体調が悪く、食欲がないうえに美味しくないものを口に入れて飲み込むのは、苦痛以外の何ものでもなかった。
母はお猪口に、粉薬とはちみつを入れ、スプーンで練って飲ませてくれた。はちみつで練られた粉薬は甘く、美味しいおやつのようだった。薬は風邪をひいた時の、私の密かな楽しみになった。
そのような飲み方は、問題ないのか、当時は一般的なことであったのかは分からない。しかしこのような方法のお陰で、子供の私は薬を苦痛なく飲むことができた。
数年前私は、加齢と日々の疲労から一ヶ月近く寝込んだことがあった。寝ていれば治ると軽く見ていたが、回復してからも体力がなかなか元に戻らない。免疫力を高めなくてはと、漠然とした思いはあったが、何をして良いのか分からずにいた。
悩んだ末、学生時代の友人に話したところ、マヌカハニーを勧められた。ニュージーランド在住の友人が帰国の際に、お土産にくれたことを思い出した。いただいた当初は、可愛い容器が嬉しくたまにパンケーキにのせて食べるだけだった。それを聞いてから疲れを感じた時、喉に違和感がある時などにスプーン一杯を摂るようにした。
慌ただしい日が続くと、目の前のことで精一杯になり、自分の体のことはお座なりになりがちだが、「マヌカハニーを摂る」ということによって、自分に小さな体調の変化を気づかせてくれる。
今では我が家ではマヌカハニーの在庫を切らさないようにしている。はちみつは、私にとってずっと薬であり続けている。

 

(完)

 

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