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蜂蜜エッセイ応募作品

ようこそ、我が家へ

西牟田 ゆうこ

 

「あらっ。おはよう。調子はどお?」
そう声を掛ける相手は、蜂くんです。コロナの流行の為、家で過ごす事が多かった2020年から、私は庭に畑を造り、ほんの少しではあるけれど野菜を作る事にした。初めての事で、どうなることやらと、主人に笑われつつ、実家から貰ってきた鍬をふるい、腰をさすりながら、トマトや、きゅうり、トウモロコシなどの夏野菜の苗を植え、インターネットで育て方を調べながら、花の咲くのを楽しみにしていた。
そこでやって来たのが、蜂たちです。朝早くから来ているのでしょう。私が畑に出るころには両足に花粉の玉を付けて忙しそうにしている。
「早いねえ」と又声をかけてしまう。
「手伝ってくれてありがとね」
その言葉通り、この子たちが居てくれないと、私たちは食べ物が食べられないんだと改めて感じました。

毎日、畑に出るのが楽しく、収穫した野菜を感謝して頂き、そして、蜂たちの事を、もっと知りたいという気持ちになりました。

そんなある日、農業関係の展示会があるのを見つけ、興味があったので出かけて行きました。そこでは、私の家の小さな畑どころではない、もっと大きな事が展開されていて、その驚きは大きく、一言では言えません。
例えば、蜂が少なくなっている今、蜂の代わりに機械を使って、トマトや、きゅうりの苗を揺らし、受粉させるとか。。。人間は色々考えると感心したのも事実です。
しかし、その一方で蜂を守るという事も教えて頂きました。私たちが美味しく食べている蜂蜜を作るという事も、蜂にしかできない事。蜂たちは、子育ての為に蜂蜜を作っているのに、その大事な蜂蜜を、私たちが貰っている事。
私は、野菜にしても、蜂蜜にしても、蜂たちから貰いっぱなしなのだと。。。気付きました。何か私にできる事はないものか。

今年の我が家の庭には、野菜だけでなく、花も幾つか増やしてみよう。もう少し丁寧に庭仕事をして、蜂たちや、小さな虫たちに寄って行ってもらう。毎年、日本一暑くなる我が地域。ちょっと一休みできる水場があったらいいかな?
「ようこそ、我が家へ」
寒い冬が過ぎたら忙しくなりそうです。

 

(完)

 

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