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蜂蜜エッセイ応募作品

胃炎にも、風邪にも、食欲にも。

木村瑠美子

 

私は昔から胃が弱い。
秋から冬への季節の変わり目で急に寒くなるとストレスでよく胃が荒れる。
脂っこいものを食べた時、上司に怒られた時…しょっちゅう胃をキリキリさせていた。もちろん食欲が無くなることもしばしば。

薬はクセになりそうだから、なるべく控えたいと思っていた。
何気なく相談した同僚から「蜂蜜は?」というアドバイスをもらった。
なんでも消化吸収力を高めて胃痛を緩和する作用があるとの事。

もっと早く知っていれば…と思いつつ、毎日飲むノンカフェインの紅茶やホットミルクに、時には直で舐めるようになった。
少しずつ胃が回復していったようで、キリキリした感じは徐々に徐々に消えていった。
胃痛の原因は暴飲暴食やストレスだったから、蜂蜜の効能だけでなく、優しい甘味にも癒されて胃痛が緩和したようにも思えた。

胃痛だけでなく、風邪をひいた時にも蜂蜜が欠かせない。
昔、体にいい料理のレシピが多く載っている本に大根蜂蜜のレシピがあった。
一口サイズに角切りした大根を2、3日漬け込んでおくだけの簡単レシピ。
喉にいいから風邪をひいた時も食べるし、カラオケや友達とお喋りをしすぎた時にも重宝している。コロコロ舐める時もあるし、かじってどんどん食べちゃう時もある。

そもそも蜂蜜は美味しいので、朝のトーストやバナナにかけてよく食べている。
お正月はお餅を沢山食べるけど、砂糖醤油かきなこ餅がほとんどで飽きてしまう。
そこで思いついたのがチーズ蜂蜜醤油餅だった。
名前の通り、お餅の上にスライスチーズ、蜂蜜、ほんの少しお醤油をかけて焼く。
ちょうどいい甘さとまろやかなチーズ、香り良い醤油が味も締めてくれる、とてもお気に入りのレシピ。
何個でもいけてしまうから食べ過ぎに気をつけなくてはいけない。

こんなにも体に、心に優しい蜂蜜は我が家では欠かせない。
蜂蜜からはパワーを貰っているし、癒されてもいる。
これからも蜂さんには足を向けて寝られない。難しいけど。

 

(完)

 

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