老頑童
最近とんとレンゲの花を見かけなくなった。田んぼが少なくなったことや化学肥料に原因もあるだろうが、それにしても残念なことだ。田舎育ちの私は紅紫一色のあの花の咲く頃が忘れられない。小学校で習った「春の小川」にも登場するが、今の子供たちはほとんどその花を知らないだろう。
さて、レンゲと言えばミツバチ、ミツバチと言えば蜂蜜である。私は長い間高校の教員であったが、年中咳に悩まされた。そして春先には決まって声が出なくなる時期があり、授業に苦労した。そのため耳鼻科通いはかかせなかった。評判を聞いてあちらこちらの耳鼻科へ行ったが、一向によくならず、半ばあきらめていた。花梨茶がいいとか桔梗茶がいいとか、飴をなめたらとか、いいというものはすべて試してみたがあまり効き目はなかった。困り果てていたとき妻が、マヌカハニーを一度試してみたら、といって購入してくれた。どんなものかも知らなかったが、スプーンにとって舐めたり、お湯に溶かして飲んだりした。なんと次第に効き目が表れたではないか。完全に咳が出なくなったわけではないが、ずいぶん楽になり、本当に驚いた。
そこで、第二段階として毎日朝食のときの紅茶やヨーグルトに、蜂蜜をスプーン一杯入れることにした。マヌカハニーも普通の蜂蜜も薬ではないので即効性はないと考え、毎日少しずつ試すことにした。チューブ状のものが使いやすいと考え最初は購入していたが、冬場固まってしまったときの使いづらさから、ビンに入っているものを近頃は購入している。
考えてみると、あの小さな体で多くの蜜蜂によって集められた蜜を、少しも無駄にはできない。近頃暑すぎる夏の影響でスズメバチ被害が多く報告されている。人間の被害もさることながら、ミツバチの被害も多いのではと心配する。テレビなどで、ミツバチの巣箱がスズメバチに襲撃されている映像などを目にすることがあるからだ。また、私の好みはレンゲの蜂蜜であるが、レンゲ畑がますます見られなくなったら、と考えると心配でならない。さらには養蜂家の後継者問題も気にかかる。ミツバチそのものの数が減っているとも聞く。私などが心配することではないかもしれないが、毎日蜂蜜を愛好している者としては考えずにはいられない。できることならずっと国産の良質なものを味わいたい。
米の生産量や魚の漁獲量などは問題になるが、小さなものにも目を向ける世の中であってほしい。
(完)
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