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ミツバチと共に90年――

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 私が生まれたのは棚田の広がる山間集落。年 々、過疎化と高齢化の波で棚田に稲穂が揺れる風景は15年前に失われた。しかし、このまま棚田が荒れて行くのは忍びないと、サラリーマンの傍ら週末ファーマーを始めたのが6年前。棚田の一部を転作してナスやピーマン、カボチャなどを栽培している。退職した父も普段の手入れはしてくれているが八十路を過ぎて農作業がこたえるようだ。

 そんな私たちの心強い見方が日本ミツバチ。性格は大人しく働き者。日が昇るとどこからか飛んできて、せっせと受粉をしてくれる。春先は、いちごの白い花とエンドウ豆の紫の花。大型連休になると、トマトにナス、ピーマンも花をつける。なによりミツバチが欠かせないのは、カボチャやズッキーニ、キュウリなどのウリ野菜だ。ミツバチの活躍のおかげで、毎年たくさんの野菜が採れる。

 近年、そんな日本ミツバチ失踪のニュースを聞いて、畑を有機農法へと切り替えた。冬になると子供と山へ分け入って落ち葉を集めて堆肥を作る。そして、堆肥の発酵熱を利用してナスやピーマンの苗を育てる。できた堆肥を畑に入れると病気が減って農薬の使用も最小限に抑えられる。

 春、棚田には白菜や大根の花が咲いて、ミツバチがまた畑に戻ってくる。巣箱を作って蜂蜜も採ってみたいと子供が笑う。私たちとミツバチの共生はまだ始ったばかり。山間いの小さな村の小さな畑のお話し。

 

(完)

 

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