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ミツバチと共に90年――

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蜂蜜エッセイ応募作品

蜂蜜がある人生は甘くて最高だ

箱田 香奈子

 

 物心がついた時には、もう大好きだった。
 小さい頃、喉が痛むと母がスプーンで蜂蜜を口に入れてくれた。喉にクッとくる甘さがたまらず、毎回「もうあかん」と言われるまでおかわりをした。小学生になると、月に1回程度、給食に蜂蜜がパンと一緒に出された。それは小さなチューブにたっぷりと入っていた。理解し難いことに蜂蜜を苦手とする友人もいたので、ここはしめしめとばかりに、「食べたろか?」と助け船を出し、手に入れていた。ひとつはパンに付けて、もうひとつはそのまま頂く。最高だ。余談だが、私が苦手な小魚アーモンドが出た時には、同じ要領で助けてもらっていたのも懐かしい。
 46歳になった今でも、変わらず蜂蜜は大好きだ。パンやホットケーキに付けたり、リンゴなどフルーツを煮て味わうのも良いが、やはり一番はスプーンでそのまま食べることである。“とろ~り、クッ”私の喉は大喜びだ。大人になり、多少は自制出来るようになったが、1スプーンで止めるのは無理だ。なので、欲張って大容量を買い、結晶化させてしまうこともよくある。それを見つけた夫に「固まってんで」と管理不足を責めるように言われることもあるが、「いやいや、それがまたシャリシャリとしておいしいのだよ」と言い返す。結晶化させてしまうと書いたが、あえて、なのだ。“とろ~り”と“シャリシャリ”、二度楽しむのが私流である。
 今回、蜂蜜が大好きな気持ちを書きたいと考えていると、よくテレビでやっていた蜂の巣の塊のこと思い出した。あれには特に、かなり、非常に憧れた。養蜂場へ取材に行ったタレントの方々がとろけるような表情をしながら食べる姿を、涎が出そうになりながら見ていたものだ。いつか食べてみたいと思いながら、今もまだ食べられていない。すぐさまスマホで検索し、あれが『巣蜜』という名称であることを知った。私が見たものは、値段もなかなか高く、流石、憧れを抱かせるものだけのことはあると感心した。さて、この贅沢をいつ楽しむか。専業主婦であり、3人の子育て中の私には簡単にポチッと注文することはできなかった。1月の誕生日はもう過ぎた。3月の結婚記念日のお祝いにこじつけるか。いや、健気に節約に励み、主人に交渉するか。
 今年の目標は『巣蜜を食す』に決まった。

 

(完)

 

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