ミツバチと共に90年――

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松尾芭蕉が詠んだ蜂

松尾芭蕉といえば江戸時代前期に活躍した俳聖と称される句人ですネ。
特に『おくのほそ道』が有名ですが、『野ざらし紀行』の中で蜂が出てくる句をみつけました。

牡丹蘂(しべ)深く分け出づる蜂の名残かな

これは貞享2年(1685年)4月、芭蕉42歳の時の作品です。
『野ざらし紀行』は、門人の千里とともに生まれ故郷の伊賀上野に旅した際に記した俳諧紀行文で、旅を終え、江戸に帰る際、逗留で二度までもお世話になった門人の林七左衛門に、お別れの句として贈ったものです。

「たいへんにお世話になりました。
牡丹の花の奥で美味しい蜜をいただき、名残り惜しく飛び立つ私は蜂と同じです」

と、牡丹の雄しべと雌しべに例えた七左衛門と彼の家族に対し、手厚いもてなしへの感謝を述べるのに、自分を蜂に例えたわけです!

牡丹は別名「富貴草」ともいわれ、七左衛門の家は豪家だったようです。
そこに蜂が来たことによって受粉が行われ、やがて牡丹は実を結び、家はますます栄えていくといいですねという意味も含んでいると思います。
芭蕉って本当に天才!

でも、人と接するときに、こういった句で心情のやり取りをするって、日本的ですごくオシャレだと思いませんか?
はちぶんも見習わないと!(笑)

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