ミツバチと共に90年――

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『蜂』は春の季語―ちょ~庶民派詩人、小林一茶

4月ですね~!今日は春にまつわるお話です。

俳句には季節を表す季語が入りますが、「蜂」とか「蜂の巣」といえばどの季節を言うと思いますか?

答えは晩春です。

旧暦でいえば3月、現在使われる太陽暦でいえばちょうど今、4月あたりを指します。
当場のミツバチたちも、そろそろ大活躍してくれる季節の到来です!(笑)

そこで信州が生んだ庶民派詩人、「おらが春」で有名な小林一茶が詠んだ、蜂にかかわる一茶らしい句を拾ってみました。

一畠(ひとはたけ)まんまと蜂に住まれけり
辻堂(つじどう)の蜂の威(い)をかる雀(すずめ)かな
野みやげや風呂敷(ふろしき)とけば蜂の声
蜂の巣に借(か)しておいたる柱かな

一茶は信州北信地方、信濃町は柏原で生まれ、江戸時代の文化・文政年間に活躍した俳人で、俳諧の巨匠とも言われています。
巨匠といってもその感性は、実に庶民的で、筆者も大好きな文人のひとりですが。

15で江戸へ奉公に出た一茶は、25で俳壇にデビューします。そして50歳のときに故郷の信濃町に戻りますが、その後の生活も、はなから見てけっして幸福と呼べるものではなかった気がします。
しかしその労苦の中で、生涯2万句にもおよぶ句を詠み、中でも小動物を素材にした温かみのある句は、洗練された松尾芭蕉の句とは対照的に、いまなお多くの人達に優しい感動を与えてくれますネ。

蜂の巣のぶらり仁王(におう)の手首かな
蜂逃げて狙(さる)はきよろきよろ眼(まなこ)かな
蜂の巣にかしておくぞよ留主(るす)の庵(いお)
へぼ蜂が孔雀(くじゃく)気どりや花御堂(はなみどう)

まだまだありますがこのくらいにしておきましょう。(笑)
一茶にとって蜂は、ちょっぴり怖く、そしてちょっと迷惑に感じている存在だったようですね。

現在長野県の信濃町には「一茶のふる里・一茶記念館」があり、須坂市のとなり高山村には「一茶ゆかりの里・一茶館」があります。
もし行く機会がありましたら、須坂市までお運びいただき、鈴木養蜂場にもお立ち寄りくださいネ!

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